むかしむかし、磯部のこの辺りは一面葦の原で、満潮のときは潮がずっと入って来てな。川の水とぶつかりあったところでは、いろんな魚や貝などがたくさんとれたんや。
 
 少し高いところには人が住み、冬でも暖かく、海のものも山のものも、川のものにも恵まれ、何ひとつ不自由せんとこやった。
 
 ところが、今からざっと数えて二千年くらい前に、不思議なできごとがあったんや。天照大神にお供えする魚や海藻が必要だったんで、倭姫さんが志摩の方を回られて、ちょうどこの辺りに来たときに、一羽の鳥が昼も夜も鳴き叫んでいたので 「不思議なことよ」 と地主の伊佐波登美命さんが、家来の紀麻良に命じてそこへ行くと、今まで鳴いていた鳥が鳴きやんで、何か落としたんや。よく見ると、それはそれは見事な稲穂であった。この稲穂を落とした鳥は「白真名鶴」であったという。
 
 倭姫さんは驚くやら不思議やらやらで「物言わぬ鳥でも、このようにして大神様に仕えまつる」と申し、伊佐波登美命に託して、この稲穂を抜穂にして供えたんや。
 また、大幡主命が乙姫に命じて、清酒を作らしめてお供えした。
 
 伊佐波登美命は、お宮を造って天照大神を祀ったんや。これが別宮(伊雑宮)となったんや。また、稲穂さんに鶴の霊を祀ったんが佐美長神社と…………。
 磯部の御神田のおこりは神代のむかし、というのはこの話が始りや。
めでたいこと、めでたいこと。

 

さあここからは、磯部町の観光案内と参ります。


天の岩戸おうむ岩伊雑宮御田植祭磯部太鼓特産品


天の岩戸(下の絵をクリックすると大きな絵が見えます)

 天照大神が隠れ住まわれたと伝えられる天の岩戸は、伊勢道路沿いの山の中。
いちだんと静寂が深まる木立に囲まれるようにしてひっそりとあり、その水穴から
揮々と湧き出る岩清水は名水百選に選ばれ冷たく透き通っています。
禊滝と呼ばれる滝は遠近よりの修行者を迎えてくれます。
この水はやがて神路川となり的矢の海にそそぎます。
 
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おうむ岩
 

 和合山の大きな岩がそびえ立つのはおうむ岩です。聞き岩といわれる「聞き場」に立つと五十メートル程離れた「語り場」の手拍子や吟詠が聞こえてくると言われています。

  

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伊雑宮(いざわのみや)
 
伊勢神宮の別宮の中でもとりわけ高い格式を誇る伊雑宮は近鉄志摩磯部駅から車で3分・上之郷駅から歩いて3分ほどの所、樹齢千年という二本杉が天に向かってそそり立つ森の中にあります。悠久の歴史を伝えるその荘厳な雰囲気は二千年もの間変わらぬ姿で訪れる人を迎えてくれるのです。
垂仁天皇の御代、倭姫命が、神宮の御供物を探る御贄地を捜して志摩の国を巡られたとき、伊佐波登美命に命じて造営されたと伝えられます。
「磯部の御神田」と親しまれている伊雑宮御田植祭は毎年六月二十四日に行われ、日本三大御田植祭の一つに数えられ重要無形民族文化に指定されています。
 
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伊雑宮御田植祭
この祭は重要無形民族文化財に指定されており、
日本の三大御田植祭(千葉の香取神宮、大阪の住吉大社)
の一つとされ、毎年六月二十四日に行われます。
漁村の若い男たちがお守りも竹を奪い合う竹取り神事と、おごそかな田楽が響きわたるなか繰り広げられる古式ゆかしい御田植神事、そして最後は一ノ鳥居へ向けての踊り込が行われます。
縁起は躍込み唄に「昔真名鶴磯部の千田に、稲穂としたそのまつり」とあるように、倭姫命に因んだ「鶴の穂落し」の故事によるものです。
 今の姿になったのは平安時代の末ごろから鎌倉時代の初めごろといわれています。
 
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磯部太鼓(下の画像をクリックすると大きな絵が見れます)
 
独特の横打で、雷神を思わせる男性的な躍動美「動」の大撥がすばらしい呼吸で打ち合います。

その起源は戦国時代の九鬼水軍に発していると伝えられ、祭り行事、お盆などで打たれています。

その他のお祭り
年に一度、御本尊が里帰りをする大日祭り(旧一月二十八日)や、渡鹿野島の
天王祭など磯部町ならではのお祭りが 沢山あります。
 
渡鹿野島の天王祭
七月二十三日から二十四日にかけて全島あげて行われる盛大な祭「天王祭」。チョーサァヤの掛け声が島の中をかけ巡り御輿をはさんで男たちが練り合います。女性は踊り、海上から打ち上げられる花火が夜空を飾ります。祭が最高潮に達する頃には観ている人もいっしょになって大騒ぎ、最後に役人たちが海に入って潔斉をしますが、見物の人も入り、最後まで大賑わいです。
 
こぼれ話ですが・・・
 三月から四月にかけては春の風物詩「白魚漁」がみられます。白魚はこの時期、産卵のため満潮になると河口から川をのぼります。静かな海面の波に見えかくれしながら群をなして泳ぐ半透明の白魚が網の中で春の日差しを受け、輝きながらピチピチととび跳ねてとっても幻想的なのです。
 
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磯部町の特産品は?

 

「いちご」は磯部の温暖な気候風土にマッチした特産品で、ハウス栽培が盛んで、大きな粒の甘酸っぱい風味は冬から初夏まで味わえます。

更に十〜十一月はみかんの季節。このころのみかん山はオレンジとグリーン、そして空のブルーのコントラストが素敵です。磯部のみかんは皮が薄く、甘味と酸味がマッチし、おいしいので評判なのです。

 

 

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もっと知りたい人は遊・食・観へ進みましょう。

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